4月のGW直前頃から塗り始めた外壁。
普通に考えれば、高い所から下へ塗っていくのが、塗料のタレなどを考えれば効率的。…なのですが、その時点での大工さんの作業の邪魔になりにくく、ど素人が最初に塗り始めるのには、まずノッチカバーで隠れる部分つまり木口からだと思い、そこからスタート。ついでにノッチカバーも塗り始めました。
大工さんが2階の窓から出入りして作業しているし、影響なさそうな方位の、1階部分の、ノッチで囲まれた狭い範囲も塗り始める。こういう所なら、多少ムラになっても、ノッチで視線が途切れるから、そこに続く広い部分への影響が少ない、と考えたわけです。
それにしても、無垢の木にいきなり塗料を塗るというのは、なかなか難しいものです。
刷毛にたっぷり含ませないと、すぐに木が吸ってしまって、かといって含ませすぎると刷毛から垂れて、垂れた塗料が一度未塗装の木部に付くと、瞬時に拭いても、うっすら跡が残ってしまう。
刷毛を止めると、そこで跡になるから、塗り終わりの端は、力を抜いて、刷毛目が残らないようにするのですが、それの感覚を得るまでに、しばらくかかりました。
この感覚、何かに似ていると思ったら、学生の時課題で使ってたアクリル絵具「リキテックス」に似ていました。
リキテックスは、水彩と油彩の要素を持っています。一度紙に塗ると、普通の水彩絵の具よりも堅牢で、ぼかしにくく、油彩のように塗り重ねが効きやすい。乾燥が早く、乾くといかにも樹脂っぽい膜が出来る…
そう、塗り跡が、筆のまま残りやすいのです。
だから、塗り始めると、途中で止めることなく、つながる部分は手早く塗り終える必要があります。
ログの場合、端から横に塗り進め、1段を塗り終わったらその下の段、という進め方がいい、という事です。(下図みたいに…)
特に初回の塗りは、濃く塗るより、ムラを生じさせないように、ササッと手早く。刷毛を返して同じ箇所をねちねち塗ってると逆に剥げてくるので、要注意です。
さて、ダンナはどんな感じで塗ってるかな、と合間に様子を見に行くと…
塗りムラへの配慮ゼロの、ドドド下手くそでした。
↑ノッチの所、盛大に垂れてます。
しかもなんだ!どうしてログの段ごとじゃなくて、途中で刷毛を止めてんの??
「なんだかすんごいムラなんだけど」
「…いや、なんか仕事のストレスで」
ここに仕事のうんぬんを持ってくるなって。
というか、キミも一応美術系だったのに、これは一体どうした??リキテックスであれだけ課題をやったではないか。木工作品の仕上げも、きれいだったよね?なのに何で…
おそるべし仕事のストレス。
おそらくはサエラホームさん始まって以来のヘタクソな塗りだと思われます。
きっと次に社長がいらした時に、これを見たら「…あちゃーやっちゃいましたね」あるいは、にっこり眩しい笑顔で、「よくあるんですよ、こういう事」とフォローされるか…と、気が気ではなくなりました。
何にしても、ただでさえ大変な壁塗りが、更に手間なことになった、前途多難なスタートだったのです。
さあ、このムラを少しはマシにすることはできるのか?
とりあえず、これから初めて塗るよ、という方は、まずはいらない木片を沢山塗って、感覚を養ってから、「どこから塗るか」をちゃんと話し合って、塗られるのを強くお勧めします。
当たり前の話ではあるのですが…
まだまだ続く。
スヌ族